多形紅斑
多形紅斑は,四肢および顔面に無症状の丸い紅斑が左右対称性に突然発症します。
病変は環状で,中心部が紫色調を帯び,その外側に淡色の輪状領域があり,
その周囲をピンク色の紅暈が取り囲んでおり、標的状または虹彩状病変と呼ばれます。
原因の多くはウィルス感染であり、中でも単純ヘルペスウィルス感染が原因になって
いることが最も多いといわれています。
ウィルス感染症以外には薬剤性のこともありますので、薬剤歴も大事になってきます。
多形紅斑は自然消退するため,治療は通常不要ですが、時として症状が強いので、
こういった場合はコルチコステロイド外用剤と抗ヒスタミン薬の経口投与します。
さらに重症の場合はステロイドの内服を行う場合もあります。
また再発が多い疾患でもあり、何度も再発し、かつ単純ヘルペスウィルスが原因の場合は、
抗ウイルス薬を投与することもあります。