皮膚は治るのに時間がかかるのはなぜ?
「塗り薬を使ってるのに、なかなか良くならない」
「かゆみは一時的に治まったけど、またぶり返した…」
皮膚の病気は、風邪などのようにすぐにはっきり治った実感が出にくいことがよくあります。
今回は「皮膚はなぜ治るのに時間がかかるのか?」という疑問について、皮膚科の視点からご説明します。
🔬 ① 皮膚は“ゆっくり生まれ変わる”組織だから
皮膚の一番外側(表皮)は、約4週間かけて新しい皮膚に生まれ変わるといわれています(これを「ターンオーバー」といいます)。
そのため、赤みやかさぶたがあっても、皮膚が完全に回復するまでには最低でも1カ月近くかかることがあります。
✅ 1〜2日で劇的に治る、ということは逆に少ないのです。
🛡 ② 外からの刺激を“毎日受けている”から
皮膚は「体のバリア」として、日々たくさんの刺激(汗、衣類のこすれ、紫外線、菌など)にさらされています。
すでに弱っている肌には、そういった刺激がさらに回復の妨げになることもあります。
そのため、治療+スキンケア+刺激を避ける生活習慣の3つがそろって初めて、改善が見えてくるケースも多いのです。
🔁 ③ 炎症が“ぶり返しやすい性質”がある
湿疹・皮膚炎・アトピー性皮膚炎などの多くは、いったん良くなっても再発しやすいという特徴があります。
これは、「肌のバリア機能がまだ完全に回復していないのに薬をやめてしまう」「原因が残ったまま」などが関係しています。
💡見た目がきれいになっても、皮膚の奥では炎症が残っていることもあるため、
医師の判断で“少し長めに薬を続ける”ことも大切です。
💊 ④ 薬の効果は“じわじわ型”が多いから
皮膚の薬、とくに塗り薬は「飲んですぐ効く薬」ではなく、皮膚の状態を整えながら少しずつ効くタイプの薬です。
正しい使い方・塗る量・回数を守ることで、徐々に効果が現れてきます。
🔍 よくある誤解
❌「かゆみが治まったから塗らなくていい」
→実は治りかけのタイミングこそ、塗り薬の出番なのです。
📌「治る途中」でやめないことが大切です
皮膚トラブルは、見た目だけでなく症状の裏にある皮膚の状態まで整えることが必要です。
途中で薬をやめてしまうと、すぐ再発して“ぶり返しのループ”に入ってしまうことも。
五条桃谷皮膚科クリニックでは、お肌の状態を丁寧に確認しながら、
患者さま一人ひとりに合わせたペースで治療をご案内しています。
🌿 長引く症状、すぐ再発するかゆみ、肌の弱さなど…
お悩みは一人で抱えず、お気軽にご相談ください。