市販ステロイドの使用で進行する“ステロイド酒さ”とは?皮膚科での適切な対策を解説
近年、市販ステロイドを使用してステロイド酒さを発症するケースが増加しています。
当院でも、ここ最近、自己判断で市販ステロイドを使用した結果、ステロイド酒さや開口部皮膚炎を発症する患者さんが増えてきています。
「市販薬で済ませられるだろう」と思っていた方も、気づかないうちに進行してしまうことがあるのです。
この記事では、ステロイド酒さの症状やそのリスク、予防法について詳しく解説します。
市販のステロイドが引き起こすステロイド酒さとは?
ステロイド酒さ(ステロイド皮膚障害)は、ステロイドの長期使用によって皮膚が薄くなり、炎症を引き起こしてしまう状態のことです。
市販のステロイドは手軽に手に入るものの、自己判断で使用することで逆に肌を傷める原因になることがあります。
当院でも、最近増加しているこの問題に対して、患者さんに正しい使用方法をお伝えすることが重要だと感じています。
市販薬だからと言って、使用方法を間違えると深刻なトラブルを引き起こすことがあるのです。
ステロイド酒さの症状とは?気づかずに進行するケースが多い
ステロイド酒さの症状は、初期のうちは軽い赤みやかゆみ程度に思えることが多いですが、放置すると次第に悪化することがあります。
代表的な症状としては以下のようなものがあります:
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頬や額に現れる赤みやかゆみ
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毛細血管が目立つようになり、赤ら顔が目立つ
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ニキビや吹き出物が増える
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顔の皮膚がボコボコしてきたり、血管が広がる
これらの症状は、市販ステロイドを長期間使用することで悪化していくことが多いです。
当院に来院された方々からも、「最近、顔の赤みがひどくなった」「市販薬を塗っているけれど、改善しない」といったご相談が増えています。
ステロイド酒さの予防法と正しい使用方法
では、どうすればステロイド酒さを予防できるのでしょうか?
まずは、ステロイドの使い方を正しく理解することが大切です。
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医師に相談する
皮膚の症状が気になる場合、自己判断せずに皮膚科を受診しましょう。専門的なアドバイスを受けることが、最も安心です。 -
ステロイドの強さを適切に使い分ける
顔に強いステロイドを使用することは避け、弱いステロイドであっても5日以塗らない事が重要です。5日間連続で塗っても改善しない場合は医師に相談しましょう。使用期間を制限し、必ず医師の指示を守ることが大切です。 -
使用期間を制限する
ステロイドの使用は、長期にわたるべきではありません。必要な期間だけ使用し、症状が改善しない場合は早めに医師に相談しましょう。
五条桃谷皮膚科でできる治療方法
ステロイド酒さが疑われる場合、早期の診断と治療が肝心です。
五条桃谷皮膚科では、以下のような治療を提供しています:
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ステロイドの使い方に関する指導
患者様に適切なステロイド使用方法を指導し、使用頻度や期間についてアドバイスします。 -
必要に応じた代替療法
現在ステロイドが入っていない外用剤も販売されています。ステロイド外用剤を用いるとステロイドレセプターが飽和する為、当院ではこれらの外用剤を用いたプロアクティブ療法を進めております。 -
早期治療で悪化を防ぐ
顔に赤みやかゆみが出ている場合、早めの受診が症状の悪化を防ぐポイントです。
まとめ
市販のステロイドは手軽で便利ですが、使用方法を誤るとステロイド酒さを引き起こす原因になりかねません。
もし、顔に赤みやかゆみが続く場合、早めに皮膚科を受診し、正しい使い方を学ぶことが重要です。
五条桃谷皮膚科では、ステロイド使用に関する相談や適切な治療を行っています。
お悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。