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CMでよく見る「帯状疱疹」ってどんな病気?

[2025.06.02]

最近、テレビやインターネットで「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」のCMをよく見かけませんか?
有名な俳優さんが出てきて「50歳を過ぎたら…」なんてフレーズ、耳に残っている方も多いかと思います。

実際、当院でも「CMで見たんですけど…」と帯状疱疹のご相談に来られる方が増えています。
今回はその「帯状疱疹」について、分かりやすくお話します。

■ 帯状疱疹ってどんな病気?

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルス(※「水痘・帯状疱疹ウイルス」)が原因で起こる皮膚の病気です。

子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスは、治ったあとも神経の中にひっそりと潜んでいます。
そして大人になって、ストレス・疲労・加齢などで免疫力が下がると、再びウイルスが活性化して「帯状疱疹」として発症します。

■ どんな症状が出るの?

帯状疱疹は、次のような症状で始まることが多いです:

  • 体の片側にピリピリ、チクチクとした痛み(見た目には何もない状態)

  • 数日後、その部分に赤い斑点や小さな水ぶくれが帯状に現れる

  • やがて水ぶくれが破れ、かさぶたになって治っていく

この「痛みのある赤い発疹が体の片側に帯状に出る」のが、帯状疱疹の大きな特徴です。

■ 50代以降に増える理由

CMでもよく言われているように、帯状疱疹は50代以降に急増します
その理由は、年齢とともに免疫力が下がるためです。

また、下記のような要因も関係しています:

  • 睡眠不足

  • 過労

  • 強いストレス

  • がん・糖尿病・免疫抑制治療など

つまり、「忙しくて疲れているとき」に発症しやすい病気なのです。

■ 放っておくとどうなるの?

帯状疱疹は、早めに治療すれば比較的すみやかに回復します
ですが、治療が遅れると以下のようなリスクがあります:

  • 帯状疱疹後神経痛(PHN):痛みだけが何ヵ月〜何年も残る

  • 角膜炎や視力障害:目の周囲に発症した場合

  • 顔面神経まひ・難聴:耳や顔に出た場合

とくに高齢の方ほど、後遺症が残りやすいため注意が必要です。

■ 帯状疱疹の治療法は?

主な治療法は、抗ウイルス薬の内服です。
できるだけ発症から72時間以内に治療を始めることが推奨されています。

痛みが強い場合は、鎮痛薬や神経障害性疼痛の薬を併用することもあります。

■ ワクチンで予防できます!

帯状疱疹には予防接種(ワクチン)があります。

現在、日本では次の2種類が利用できます:

  1. 乾燥弱毒生ワクチン(50歳以上)

  2. 不活化ワクチン(シングリックス)
     → より効果が高く、免疫低下している方にも推奨されます(2回接種)。

「一度かかると二度とかからない」と思われがちですが、再発することもあります
予防を希望される方は、お気軽にご相談ください。

■ さいごに

帯状疱疹は、誰にでも起こりうる身近なウイルスの再活性化による病気です。
CMをきっかけに関心を持たれた方は、それだけでも大きな第一歩です。

「これって帯状疱疹かも…」と思ったら、
また、「ワクチンについて知りたい」という方も、
五条桃谷皮膚科クリニックまでお気軽にご相談ください。

早期の診断・治療・予防が、帯状疱疹の後遺症を防ぐカギになります。

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