春の日差しにご注意を! 〜この時期に気をつけたい意外な皮膚疾患〜
こんにちは。
春の心地よい日差しに誘われて、外に出る機会が増えるこの季節。
でも実は、春先から初夏にかけて「皮膚のトラブル」が増える時期でもあるのをご存知でしょうか?
今回は、春特有の環境が関係する、少し珍しい皮膚疾患をご紹介します。
🌞 1. 紫外線に反応する「光線過敏症」
春はまだ涼しく感じますが、紫外線量は意外と多い時期。
この紫外線に過敏に反応してしまう方は、「光線過敏症」と呼ばれる皮膚炎を起こすことがあります。
こんな症状が出たら注意!
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日焼け止めを塗っても出る、赤み・かゆみ・水ぶくれ
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日光に当たった部分だけが毎回トラブルになる
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特定の薬を服用している(抗菌薬、降圧薬など)
特に「晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)」などは、紫外線と体内の代謝異常が関係する稀な病気です。
🌿 2. 植物や虫による「接触性皮膚炎」
春になると草花が一斉に芽吹きますが、植物や毛虫などの「自然由来の刺激」によって、皮膚炎が起こることもあります。
代表的な原因:
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チャドクガなどの毛虫:目に見えない毒毛で赤いブツブツに
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キク科植物(ブタクサ、ヨモギなど):触った場所に赤い斑点やかぶれ
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イチョウの葉や実:ギンコール酸という成分でアレルギー反応が出ることも
ガーデニングや草むしりのあとに、かゆみや発疹が出た場合はこのタイプかもしれません。
💧 3. 春の汗トラブルに似た「珍しい皮膚炎」
気温が上がり汗ばむ季節になると、「汗疹(あせも)」に似た症状が出ることがありますが、なかには難治性の皮膚炎や自己免疫性の疾患が隠れていることもあります。
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水ぶくれが何度もできる
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赤みが広がるが、かゆみは少ない
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ステロイドが効きにくい
皮膚の一部だけが繰り返し炎症を起こす場合は、精密な診断が必要になることもあります。
🩺 気になる症状は、早めに皮膚科へ
春は活動的になる反面、皮膚にとっては「見えない敵」が増える季節。
単なる湿疹や日焼けと思っていても、実は特定の疾患だった…ということも珍しくありません。
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毎年春になると同じ場所にトラブルが出る
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市販薬でよくならない
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症状が繰り返す
こんな時は、自己判断せず、お気軽に当院までご相談ください。