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【意外と知らない?】高額療養費制度について|皮膚科の治療費も対象に

[2025.05.23]

「保険診療だけど、自己負担が思ったより高くて不安…」
「生物学的製剤をすすめられたけど、続けられるか心配…」

そんな声に応えるのが、『高額療養費制度』です。
これは、医療費が高額になったときに、自己負担額を軽減できる制度で、皮膚科の治療(特に生物学的製剤など)にも適用されます

💡 高額療養費制度とは?

高額療養費制度は、公的医療保険(国保・社保)に加入している方が、
1ヶ月に支払った医療費(自己負担額)が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。

これは入院だけでなく、外来での通院治療にも使えます

🧾 どれくらい戻ってくるの?

所得によって上限額が異なりますが、たとえば「年収約370万〜770万円」の方の場合:

自己負担の上限(目安) 約80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
※外来・入院ともに合算 ※1ヶ月ごとに計算されます

つまり、100万円の医療費がかかっても、自己負担は10万円以下になることもあります。
また、事前に「限度額適用認定証」を発行すれば、窓口での支払いを抑えることも可能です。

🩺 生物学的製剤なども対象に

近年、アトピー性皮膚炎や乾癬などの治療に使われる生物学的製剤(例:デュピクセント、アドトラーザ、ミチーガ、イブグリースなど)は非常に有効ですが、1回あたりの薬剤費が高額になることもあります。

これらはすべて保険診療の範囲内で処方されるため、高額療養費制度の対象になります

👶 お子さんの医療費は原則500円(自治体による)

多くの自治体では、子どもの医療費助成制度を設けており、

  • 「中学生まで医療費は無料」

  • 「1回の受診につき自己負担は500円まで」

といった内容になっている地域が多く見られます。

✅ たとえ高額な治療であっても、
お子さんにかかる医療費は、ほとんどのケースで非常に少額です。

※年齢や所得制限、助成範囲(院外処方含むか等)は、各自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの市区町村にご確認ください。

💰 実際の流れは?

① 月内に支払った医療費の合計を確認
 ↓
② 上限を超えた場合、後日差額が返金(自動 or 申請によって)
 ↓
③ 事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、支払い時点で軽減も可能

※入院や高額な注射治療がある場合は、限度額認定証の事前取得をおすすめします。

✅ 対象になる費用のポイント

✔ 保険診療で支払った自己負担分のみ
✖ 自由診療・美容施術・予防接種などは対象外
✔ 調剤薬局での処方薬も合算OK
✔ 同一世帯の合算も一定条件で可能(世帯合算)

🏥 当院での対応について

当院では、保険診療での高額治療(生物学的製剤など)にあたって、
必要に応じて以下のような対応を行っています:

  • 高額療養費制度の説明

  • 限度額適用認定証の取得方法のご案内

  • 医療費の見積もり・月額目安のご説明

「費用が心配で治療を迷っている」という方も、お気軽にご相談ください。
制度を活用することで、より安心して治療を続けることが可能になります

📌 よくあるご質問

Q. 一度支払った後でも戻ってきますか?
→ はい。申請をすれば2年以内であれば返金対象になります。健保組合や市町村国保にご確認ください。

Q. 美容の施術は対象ですか?
→ 申し訳ありませんが、美容目的の自由診療は対象外です。

🧑‍⚕️ 医師からのひとこと

生物学的製剤は高額に思えるかもしれませんが、
高額療養費制度を活用することで、多くの患者さんが安心して治療を継続されています。
費用面の不安も含めて、私たちにご相談いただけたらと思います。

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