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サーファーに多い?納豆アレルギーとクラゲの意外な関係

[2025.07.28]

こんにちは。五条桃谷皮膚科クリニックです。

健康食品として親しまれている納豆ですが、実は特定の人にアレルギー症状を引き起こすことがあるのをご存じでしょうか?
特に近年、「サーファーに多い納豆アレルギー」として注目されるケースが増えています。

今回はその背景や原因、皮膚症状との関係について解説します。

納豆アレルギーとは?

納豆アレルギーは、大きく2つの原因に分類されます。

  1. 大豆に対するアレルギー

  2. 納豆菌やネバネバ成分(ポリグルタミン酸:PGA)に対するアレルギー

このうち、サーファーに多く見られるのはPGAに対するアレルギー反応です。

PGAとは?

PGA(ポリグルタミン酸)は、納豆の「ネバネバ」部分に含まれる成分で、食品添加物や保湿剤にも使われることがあります。

このPGAは、実はクラゲの触手にも存在しています。
クラゲは刺すときにPGAを含む物質を放出するとされており、この成分がアレルゲンとして体に取り込まれることがあります

サーファーに多い理由:クラゲとの関係

サーフィンなど海での活動中にクラゲに繰り返し刺されることで、PGAが皮膚から体内に侵入します。
これにより、体がPGAを「異物」として認識し、アレルギー反応を起こしやすい状態になることがあります。

その状態で納豆などPGAを含む食品を摂取すると、体が“以前に入ってきたアレルゲン”と同じものだと誤認し、アレルギー症状が引き起こされることがあります。
これを交差反応(cross-reactivity)と呼びます。

主な症状

納豆アレルギーによる症状には、以下のようなものがあります。

  • 口周りのかゆみ、腫れ

  • 顔や体のじんましん

  • 目の充血やまぶたの腫れ

  • 喉の違和感、呼吸苦

  • アトピー性皮膚炎の悪化

症状は軽度なこともありますが、重篤なアナフィラキシーを起こすこともあるため注意が必要です。

対策と検査

納豆を食べたあとに症状が出る場合は、血液検査や皮膚テストでアレルゲンを調べることができます。
特に以下に該当する方は一度検査を検討してみてください。

  • 納豆だけで症状が出る(味噌や豆腐では出ない)

  • サーフィンなどでクラゲに頻繁に刺された経験がある

  • 夏場にアトピー症状が悪化しやすい

原因が特定できれば、食生活の見直しや治療方針の判断に役立ちます

まとめ

納豆アレルギーはまれなケースですが、サーファーや海に頻繁に入る方ではPGAとの交差反応により発症することがあります。

皮膚症状や体調の変化に気づいた際は、自己判断せず皮膚科へご相談ください。
当院では、アレルギーや皮膚トラブルの診療も行っております。お気軽にご来院ください。

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